【完了形】現在完了形の基本をマスター!【完了・結果、経験、継続】

英語で最初につまずく文法、それは完了形です。

完了形というのは、日本語にはない文法です。

ですから、日本人の私たちがこの英文法に慣れないのは当然のことなのです。

しかし、完了形は不幸にも英文法の最初の方で出てくる文法事項です。ここでつまずいていては英語学習が先に進みません。

ということで今回は、その完了形の中の、現在完了形の基本をマスターしていきましょう!

現在完了形とは?

現在完了形とは、〈have〔has〕+過去分詞〉の形で、過去の出来事が現在と結びついた文のことを言います。

I have lived in Tokyo for 2 years.(私は東京に2年間住んでいます。)

このように、2年間住んでいたという過去と、今も住み続けているという現在が結びついた表現になっています。

①過去形との違い

現在完了形は、過去の事実を取り扱うという点で、過去形とすこし似ています。

そこで、過去形と混同しないよう、上の”I have lived in Tokyo for 2 years.”の例を使ってふたつの違いについて確認していきましょう。

……………

まずは過去形です。

過去形は、今と切り離された過去の事実を述べているのが特徴です。

今ではない、過去のどこかで「2年間東京に住んでいた」という事実はありますが、現在には関係ありません。

……………

次に、現在完了形です。

現在完了形は、過去の事実と現在が結びついているのが特徴です。

最初に説明した通り、「2年間東京に住んでいたという過去」と「今も東京に住んでいるという現在」がつながっているのです。

②過去形と現在完了形の見分け方

例1: It ( __________ ) very hard last night.

(1)has rained

(2)rained

さて、この例題には(1)と(2)のどちらが入るでしょうか。

……………

この場合、(2)rainedが正解です。

It rained very hard last night.

「昨日の夜にひどく雨が降っていた。」

という文になります。

では、なぜ”has rained” が入らないのでしょうか。

……………

注目すべきところは、

It rained very hard last night.

この”last night”の部分です。

現在完了形は、あくまでも現在形なので、この”last night”のような、「過去をはっきりと示す表現」と一緒に使うことはできないのです。

過去をはっきりと示す表現

・ 〜ago(〜前)

・last 〇〇(先週、昨晩、昨年)

・When I was a child(子どもの時)

・in 2020(2020年に)

・What time〜?(何時に〜しましたか?)

・When〜?(いつ〜しましたか?)

・in those days(当時)

この過去をはっきりと示す表現と一緒に使えないという点はとても重要で、

例えば、

I finished my homework five minutes ago.

「私は5分前に宿題を終えたところです。」

……………

このような文の場合、

あれ?5分前ならだいたい今だし現在完了でいけるんじゃない?

となんとなく思ってしまいますが、

“five minutes ago”「5分前に」

と確実に過去のことを示している表現が入っているので、現在完了形は使えないのです。

現在完了形とは

・現在完了形とは、〈have〔has〕+過去分詞〉の形で、過去の出来事が現在と結びついた文のことである。

・現在完了形の文はあくまでも現在形なので、過去をはっきりと示す表現と一緒に使うことはできない

現在完了形の3つの意味

次に、現在完了形の意味について見ていきましょう。

現在完了形には意味が3つあります。

完了・結果」、「経験」、「状態の継続

この3つです。

意味は3つに分かれますが、このどの意味でも現在につながった意味になるということがとても重要になってきます。

それを踏まえて、それぞれの意味を詳しく確認していきましょう。

①完了・結果

1つ目の意味は完了・結果を表す意味です。

1完了

完了用法では、「(今)〜したところだ」という動作・行為がちょうど終わったということを表します。

“I have just finished my homework.”

「()ちょうど宿題を終わらせたところだ。」

……………

2結果

結果用法では、「〜してしまって(今)…だ」という動作・行為をした結果、現在どうなったのか、ということを表します。

“I have lost my wallet.”

「私はサイフをなくしてしまった(結果、今もない)。」

②経験

2つ目の意味は経験を表す意味です。

経験用法では、「(今までに)〜したことがある」という現在までの経験を表します。

I have met your mother three times.

「私はあなたのお母さんに(今までに)3回会ったことがある。」

③状態の継続

3つ目の意味は状態の継続を表す意味です。

継続用法では、「(今まで)ずっと〜である」という現在までの状態の継続を表します。

これは一番最初の例文で使われていた意味になります。

“I have lived in Tokyo for 2 years.”

「私は東京に(現在まで)2年間(ずっと)住んでいる。」

現在完了形の3つの意味

現在完了形の意味は、

①完了・結果

「(今)〜したところだ」という動作・行為がちょうど終わったということを表す。

②経験

「(今までに)〜したことがある」という現在までの経験を表す。

③状態の継続

「(今まで)ずっと〜である」という現在までの状態の継続を表す。

3つの意味の見分け方

〈have+過去分詞〉の現在完了形には意味が3つあると説明しました。

しかし、3種類の意味はどれも同じ〈have+過去分詞〉の形であるため、見分けることが難しいのが難点です。

ですが、完全に見分けられないわけではありません。

では、どこで見分ければ良いのかを確認していきましょう。

文中の語句から見分ける

現在完了形の3つの意味を見分けるときに最も確実性が高いのは、文中の語句から見分けるという方法です。

実は、3つの意味にはそれぞれ一緒に使われやすい語句があるのです。

完了・結果と一緒に使われる語句

・just(ちょうど)

・yet(まだ〔否定文〕、もう〔疑問文〕)

・already(すでに)

経験と一緒に使われる語句

・once, twice, three times(1度、2度、3度)

・before(以前に)

・ever(今までに〔疑問文〕)

・never(1度も〜ない)

継続と一緒に使われる語句

・for(〜の間)

・since(〜以来)

・How long〜?(どのくらいの間〜)

例えば、一番最初の例文で考えます。

I have lived in Tokyo for 2 years.

「私は2年間東京に住んでいます。」

この場合は、forが文中に使われているので、(東京に住んでいるという)状態の継続という意味だということがわかります。

……………

“I have never lived in Tokyo.

「私は東京に住んだことが1度もありません。」

この場合は、neverが文中に使われているため、「1度も東京に住んだことがない」という経験の意味だということがわかります。

……………

ちなみに、「ちょうど東京に住み終わった」のようには言わないため、完了・結果の用法は可能性が低い、と見ることができるような、文脈から判断できることもあります。

3つの意味の見分け方

完了・結果、経験、継続のどの意味であるのかは、文中に使われる語句で判断する。

まとめ

いかがでしたか?

現在完了形という文法は、最初に出てくる英文法にしてはかなり難しいです。

文脈から判断したり、出てくる語句で見分けたり、曖昧な部分が多いところが非常にモヤっとしますよね。

ですが、今日紹介したような現在完了形の本質を知っていれば、その曖昧さに惑わされることも減るはずです。

本質を知って、少しずつ英語をマスターしていきましょう。