【英検S-CBT】英検S-CBTって何?メリット・デメリットを紹介!

英語の能力をはかる試験と言えば、英検が有名ですね。

特に中学生・高校生の方はなじみのある試験なのではないでしょうか。

……………

皆さんは、その英検に対してどのようなイメージがありますか?

「年3回受験できる」

「筆記の一次試験と面接の二次試験がある」

「会場に集まって集団で受験する」

などといった感じでしょうか。

……………

しかし、その「英検のイメージ」は少し古いかもしれません!

今回は、2021年4月からまた新しくなった英検S-CBTについて紹介していきたいと思います。

これから英検を受けようと考えている人は要チェックです!

①英検とは?

まず英検とは、正式名称実用英語技能検定のことで、公共財団法人日本英語検定協会が実施している英語の能力を測る検定となっています。

……………

英検では、「読む」「書く」「聞く」「話す」という4つの技能を満遍なく測定することができます。

試験も4つの技能全てでしっかりと得点出来なければ合格できない仕様になっています。

……………

さらに英検には7つの受験級があり、自分の英語のレベルに合わせて受験します。

7つの受験級

5級……中学初級程度

4級……中学中級程度

3級……中学卒業程度

準2級…高校中級程度

2級……高校卒業程度

準1級…大学中級程度

1級……大学上級程度

それぞれ合格ラインがあり、そのラインまで得点出来ると合格できます。

合格すると受験級に応じた公的資格が取得できます。

②従来型の英検スタイル

次に、多くの人に馴染みのある、従来型の英検の特徴についてみていきましょう。

特徴① 受験回数

従来型の英検は、5月、10月、1月に開催されており、受験のチャンスは年3回です。

特徴② 受験形態

従来型の英検では、試験が一次試験二次試験の2回に分かれています。

一次試験ではリーディング・ライティング・リスニングの試験を行い、二次試験でスピーキングの試験を行います。

一次試験に合格したら二次試験を受験する、という流れになっており、一次試験と二次試験は1ヶ月ほど期間が開きます。

つまり、英検資格の取得まで合計で2ヶ月ほど時間がかかることになります。

特徴③ 試験内容

従来型の英検では、一次試験はマークシート形式の筆記試験で、二次試験が面接官と対面で行う面接でした。

③英検S-CBTとは?

英検S-CBTとは、従来型の英検と同じ出題形式をとりつつ、スピーキングを吹き込み式として1日で4技能を測ることができる試験です。

英検S-CBTの特徴もみていきましょう。

特徴① パソコンを使って受験する

英検S-CBTの最も大きな特徴といえば、パソコンを使って英検を受験するところです。

パソコンの画面上に問題が表示され、それをマウスクリックで回答したり、キーボードで打ったり、マイクに吹き込んだりして解答します。

解答方法

「読む(リーディング)」…画面上の選択肢をクリックして回答

「書く(ライティング)」…キーボード入力or回答用紙に手書き

「聞く(リスニング)」…画面上の選択肢をクリックして回答

「話す(スピーキング)」…マイクに吹き込む

特徴② 1日で試験が完了する

従来型の英検では、まず一次試験を合格して、次に二次試験に合格する、というように試験を2回受けなければなりませんでした。

一方英検S-CBTは、4技能の試験を1日で行うため、1日で全ての試験が終了します。

従来型の英検のように一次試験と二次試験の間に時間が開くことがないので、すぐに英検資格が欲しい場合などにスピーディに取得することができます。

特徴③ 受験日が自由に選べる

従来型の英検は、決まった受験日にしか受験することができず、大事な予定がある場合などに受けることができなかったのが難点でした。

しかし英検S-CBTでは、1ヶ月のうちに複数日試験が実施されているため、受験日を自由に選ぶことが可能なのです。

特徴④ 1年で受験できる回数が多くなる

英検S-CBTは決まった受験日がない代わり、期間によって受験できる回数が決まっています。

上図のように、4ヶ月ごとに第1回検定、第2回検定、第3回検定と区切られ、それぞれの検定回の期間中は2回まで同一級で受験することができます。

つまり、例えば英検2級を英検S-CBT形式で1年間にできるだけたくさん受験しようとしたとすると、

一年間で最大6回受験することが可能なのです。

合格するチャンスが増えているんだね!

さらに、別枠扱いとして従来型の試験も並行して受験することが可能なので、

従来型とともに英検S-CBTを活用すると、英検は最大年9回まで受験できるようになるのです。

④英検S-CBTのメリット・デメリット

ここからは、英検S-CBTを受けるメリット・デメリットを、実際に英検S-CBTを受験した実体験を踏まえて紹介していきます。

メリット

1. 受験のチャンスが増える

先ほども紹介したように、英検S-CBTを利用すると、受験のチャンスが年3回→年9回に増えます。

下手な鉄砲数打ちゃ当たる…

ではありませんが、試験にも合う合わないや難易度の若干のブレがあるのも事実です。

受験のチャンスが増えて合格する可能性が高まるのはメリットと言えるでしょう。

2. スピーディに英検資格を取得できる

従来型の英検では一次試験と二次試験がありその期間も1ヶ月ほど開いてしまうので、英検の資格を取得するために2ヶ月ほどかかってしまいます。

しかし、英検S-CBTなら1日で全ての試験が完了し、結果も1ヶ月ほどで出るので従来型よりも短期間で英検資格を取得することができます。

英検資格を大学受験などに使う場合、いつまでに合格していなければならないというような期限があるので、急ぎの場合、とても便利です。

3. リスニングが聞きやすい

英検S-CBTではリスニングをヘッドフォンを使って行います。

周囲の雑音がなく、音量の調節もできるのでとても聞きやすく、リスニングに集中ができます。

4. スピーキングで緊張しない

英検S-CBTの面接官は録画された映像です。

直接会うわけではないので、入室時のマナーもないし、余計な緊張もしません。

人見知りでうまく喋れなくなってしまう人におすすめです。

デメリット

1. 勉強が大変

英検S-CBTでは1日で4技能すべての試験があります。

つまり、従来型の二次試験の面接を一次試験のときに同時に行うというようなイメージです。

当然4技能全ての勉強を一気にしなくてはならないので大変です。

2. スピーキングがちょっと恥ずかしい

スピーキングはマイクに吹き込む形式で行います。

しかし、一緒の部屋に他の受験者もおり、一緒にスピーキングのテストを行うので、知らない人の前で英語を話すのが少し恥ずかしいです。

テストが始まると、ヘッドフォンをつけているし自分のテストで頭がいっぱいになるので、思っていたよりも恥ずかしくはないのですが、やはり最初に”Hello.”と喋るのは勇気がいります。

また、他の受験者の英語が聞こえてきて焦ってしまう、気が散ってしまうという人もいます。

⑤まとめ

いかがでしたか?

英検S-CBTについてなんとなくどんな試験なのかがわかったのではないでしょうか。

英検は大学受験などで英語の試験が免除されたり、加点になったりするので、取っておいて損のない資格です。

そんな英検資格が、従来型しかなかった頃に比べて取得しやすくなっているのは嬉しい変化ですよね。

……………

英検S-CBTは、「とにかく英検を取得したい!」という人にはうってつけの試験です。

多くの受験チャンスやテストの形式など、英検S-CBTのあらゆるメリットを存分に活用して、英検資格を取得していきましょう。